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Volume 11, Number 4 | July 2014 Published bi-monthly
 

スポットライト

二国間クレジット制度日本基金を設置

アジア太平洋地域の持続可能な成長を促進することを目的に、アジア開発銀行(ADB)は6月、日本政府から18億円(1765万ドル相当)の拠出金を得て、二国間クレジット制度(JCM)を活用した新たな基金、「二国間クレジット制度日本基金」(JFJCM)の設置を発表しました。これを受けてADBの中尾武彦総裁は、同基金の効果的な実施のための協力を含む環境協力に関する覚書への署名を行いました(写真、左は石原伸晃環境大臣)。

経済の急成長に伴い、アジア・太平洋地域はGHGの主要な排出元となっており、同地域からの二酸化炭素の排出量は2035年までに世界全体の五割に達するとの試算もあります。ADBでも、再生可能エネルギーや省エネ関連プロジェクトへの融資に近年力を入れていますが、先進的な低炭素技術は初期コストが高いことがボトルネックとなって、アジアなど途上国では導入がなかなか進みにくい一面もあります。

一方、JCMは、途上国において温室効果ガス(GHG)削減を進める新たなメカニズムとして、日本政府が推進しているものです。日本と文書を取り交わした途上国を対象に、低炭素技術・製品・システム・サービス・インフラの普及などを通じて、GHG削減をサポートすることが狙いです。GHG削減のプロジェクト支援としては、京都メカニズムの一つであるクリーン開発メカニズム(CDM)がありますが、より簡易で実用的な制度的特性を持つJCMによってCDMを補完しつつ、持続可能な成長をめざします。

今回、ADBの中にJFJCMを設置したことにより、ADBは、導入コストが高く、回収に長期間を要する先進的な低炭素技術の導入促進に向けて、コスト軽減となる資金をプロジェクトに提供します。具体的には、再生エネルギーや廃棄物発電、スマートグリッドといった供給サイドの技術のほか、上下水道や交通インフラの省エネ化といった需要サイドの技術も対象になります。JCMに関する能力育成や調査活動などにも資金を利用します。

資金提供を受けるプロジェクトはJCMのプロセスを経るため、JCMでクレジット化される点が特徴です。また、ADBのプロジェクトには、中央政府が行うソブリンプロジェクトと、地方公共団体や民間セクターが行うノンソブリンプロジェクトとがありますが、前者の場合はグラントとして、後者の場合は利子補給として、基金から資金提供を受けることができます。JCMに参加しているADBの加盟途上国が支援対象で、現在はバングラデシュ、カンボジア、インドネシア、ラオス、モルジブ、モンゴル、パラオ、ベトナムの8カ国です。

基金は、ADBにとってはアジアの低炭素社会への移行に弾みをつけるツールであるとともに、企業にとってもメリットが見込まれます。例えば、ソブリンプロジェクトの場合は、先進的な低炭素技術の導入を条件に国際競争入札が行われるため、先進的な低炭素技術を持つ企業が参加する余地が広がります(ただし、国内外問わず、実プロジェクトで既に利用され、効果が実証されている技術であることが条件)。途上国で行うノンソブリンプロジェクトとして、ADBからの支援を希望している企業は、先進的な低炭素技術を導入し、JCMのプロセスを踏むことを条件に、基金にアクセスすることが可能となります。

基金の設立により、アジア太平洋の途上国において、先進的な技術により、持続可能な社会の構築の一助になることが期待されています。


ウォーター・オペレーターズ・パートナーシップ(WOPs)について

アジア途上国の水事業者は、無収水、料金の請求・徴収、水の品質等の点で様々な問題を抱えています。ADBでは、ウォーター・オペレーターズ・パートナーシップ(WOPs)プログラムという水事業者間の連携を促進を通じ、これらの問題解決を図っています。具体的には、これらの問題解決に向けた支援を必要とする水事業者(受益者)と、経験や知見が豊富な水事業者(指導者)とをADBが引き合わせ、問題解決に向けて合意した事業計画に基づいて後者が前者に対し様々な支援を提供するものです。受益者は、先駆者としての指導者から安心して実効的ノウハウや経験を得ます。指導者も様々な動機からWOPsに参加します。また、ADBには、WOPsによる途上国の水事業者の能力・知見の向上を通じ、ADBによる水関連プロジェクトの効果向上が期待されます。WOPsについてのパンフレット(英)が出来ましたので、こちらをご参照頂ければと思います。

→パンフレット(英文)はこちら


ニュース

第9回「アジア・クリーンエネルギー・フォーラム」を開催

6月16日から20日まで、ADBの本部で、恒例の「アジア・クリーンエネルギー・フォーラム」が開催されました。9回目となる本年は約90カ国から計1500名が参加したほか、国連と連携した「アジア太平洋地域の全ての人のための持続可能エネルギー・ハブ」の設立が発表されました(写真)。ハブはADBが運営します。 

 

→関連サイト(英文)はこちら
→和文抄訳リリースはこちら
→フォーラム詳細はこちら

カンボジアに日本基金から無償援助

カンボジアでは、毎年多くの貧困層が干ばつや洪水の被害を受けており、多くの人命が失われているほか、インフラ損壊に伴う経済的損失を被っています(写真はAFP提供)。ADBでは同国政府の災害リスク管理能力向上を支援するため、貧困削減日本基金(JFPR)を財源とする無償援助200万ドルの供与を決定しました。資金は、災害リスク管理に関する統合的な戦略策定や、関係者に対する研修活動に役立てられる予定です。

→和文抄訳リリースはこちら
→JFPR詳細はこちら
→ADBのカンボジア・サイトはこちら

 

ADBの事務総局長にミランダ氏が就任

ADBの事務総局長に、南アジア局のフアン・ミランダ局長が7月1日付で就任しました(写真)。ミランダ氏は、スペイン出身。ADBでは中央・西アジア局長もつとめました。今後は中尾総裁などとともに、ストラテジー2020の中間見直し(MTR)に基づいてADBの改革を進めます。
→リリースの和文抄訳はこちら

→ミランダ事務総局長の英文略歴はこちら

 

 

イベント報告

6月9日(東京)
キャリア・セミナーを実施 

マニラ本部から関係者が来日し、キャリア・セミナーを開催しました(写真)。

→当日の使用資料(ppt)はこちら

→ADBの採用情報サイト(英文)はこちら

  

6月20日(東京)
日本奨学金制度(JSP)のリサーチ・フォーラムを開催

恒例の日本奨学金制度(JSP)のフォーラムが、多数の参加者を得て行われました。
JSPは、アジア・太平洋の途上国の学生に大学院進学の機会を提供するため、ADBが1988年から運営している助成プログラムです。7回目となる本年は、学生達が研究成果を互いに発表するとともに、ADBの担当者が貧困削減日本基金のプロジェクト実施例などの説明を行いました。
→JSP詳細(英文)はこちら



出版物のご案内
 

ADBのファクトシート「アジア開発銀行と日本」の最新版(日本語)がアップされました。

ファクトシートは、ADBと日本との関係について4頁にまとめた参考資料です。

→閲覧・ダウンロードはこちら





4月に発表されたADBのストラテジー2020「中間見直し」(MTR)のパンフレットの和訳ができました。

→閲覧・ダウンロードはこちら

→関連の和文抄訳リリースはこちら




アジア開発銀行駐日代表事務所(JRO)連絡先

アジア開発銀行駐日代表事務所 (JRO)                                       
〒100-6008
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Tel. +81 3 3504 3160
Fax. +81 3 3504 3165
Web site: http://www.adb.org/JRO/

地図はこちら:
http://www.adb.org/sites/default/files/JRO-map-jp.pdf 

 



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